そうなんです、犬と一緒に寝る幸せを一度味わうと、もう手放すことなんて出来ません。あのふわふわした毛並みを撫でながら、体の一部をくっつけて温かな重みを感じていると、じんわりと心が満たされていきます。
そうやって満たされている間、実は私たちの体に驚くべき変化が起きているそうです。脳から分泌されるホルモンで、心だけでなく体調まで整えてくれているのだとか。
今回、ドイツで有名な『stern』誌のサイトに、科学的な根拠に基づいた興味深い記事が掲載されていましたので、ご紹介いたします。もし、一緒に寝るかどうかで迷っている方がいらっしゃれば、ぜひ参考にしてみてください。
"Mit dem Hund im Bett schlafen? Unbedingt! Es gibt jede Menge Gründe, die dafür sprechen"
「犬と一緒に寝ますか?絶対におすすめします!その理由はたくさんありますよ」
犬と一緒に寝るのを勧める理由(stern誌の記事)
7つのメリット
安心感を得る
アメリカで犬を飼っている962人を対象に行われた調査では、犬と一緒に寝ている女性はより良い睡眠と安心感を得られたことがわかった。それだけでなく、人間よりも犬と寝る方が安眠できるという結果に。(めっちゃ分かります)
つまり人間と犬が一緒に寝ると、双方に安心感を与え心を落ち着かせる。特に子犬の時期は飼い主と一緒に寝ることがとても重要である。
血圧が下がる
『行動医学ジャーナル (Journal of Behavioral Medicine)』に掲載された研究によると、犬を撫でることで血圧が下がることが明らかになった。犬と触れ合うことで、ストレスホルモンやアドレナリンの分泌が減少。
寝る前に数分間、犬を撫でるだけでも交感神経が刺激され、互いにリラックスし落ち着くことができる。
しつけをしやすくなる
『Human Nature』誌によれば、子犬は飼い主と同じベッドもしくは同じ寝室で寝かせると、しつけがしやすくなる。なぜなら、群れる習性を持つ動物は触れ合うことで絆を強化するからである。
従って、同じベッドで寝ると犬を甘やかすことになるというのは間違いである。一緒に寝ている間に信頼関係が築かれ、後のトレーニングがスムーズになる。
痛みを和らげる
カナダのAlberta大学の研究者たちは、人の慢性的な「痛み」を和らげる効果があることを発表した。
凝り固まった筋肉が柔らかくなり、睡眠時の姿勢が自然に良くなる。さらに、互いに体を寄せ合うことにより幸福ホルモンであるセロトニンが分泌され、痛みを和らげている。
研究の責任者であるDr. Cary Brown (リハビリテーション医学部名誉教授) は、こう述べている。
「病気(痛み・睡眠障害)がある人は、ペットと別室で寝るようにと言われてきた。しかし多くの患者はペットと一緒に寝る方がずっとリラックスできる。」
Sleeping With Your Pooch Could Ease Your Chronic Pain
湯たんぽを使わなくて済む
寒い冬は湯たんぽよりも、もふもふの方がお互いの体温を分け合い、暖かく眠ることができる。
ストレスを緩和させる
ドイツの保険会社の調査によると、9割のドイツ人がストレスを感じており、そのうちの半数は燃え尽き症候群の危機を感じている。(おそらく日本も同じですね)
犬と寄り添うことで、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが低下。同時に、信頼と自信を強化するホルモンであるオキシトシンの生成を増加させる。つまり犬と一緒に寝ることで、ストレスを緩和し不安を和らげる効果が期待できる。
家のセキュリティが強化される
ドイツでは2018年に97,500件の不法侵入(空き巣)が報告された。統計によれば、犬が家にいると約2/3の侵入者が威嚇されることがわかっている。
犬の聴覚は非常に優れており、小さな異変や怪しい音にも敏感に反応する。このため、犬がいることで家の周りの状況を把握しやすくなり、異常があった場合には早めに気づくことができる。ちなみに、ティーネイジャーのお子さんが夜にこっそり家を抜け出すのを防ぐのにも一役買ってくれる、かも。
2つの注意点
ただ、一緒に寝る場合は、以下の2点に気をた方が良い。
- 犬が安全で快適に眠れるスペースを確保すること
- 適度な清潔を保つため、犬のブラッシングやベッドリネンの交換を定期的に行う
6年間一緒に寝ていて思うこと
これは毎晩もふもふとベッドインし続けてきた私が思うことですが、
愛犬の体調不良・異変にすぐ気づく
これも大きなメリットだと思います。夜中に具合悪そうにしていたり、吐きそうになっているのにすぐ気づき、介抱したことが何度もありますので。
とはいえ、1人で寝たがる子もいるでしょうから、結局は犬の性格にもよると思いますが。
とにかく、
ベッドで犬と一緒に寝て悪いことは一つもない!
ということが、stern誌の記事でもよくわかりました。めでたしめでたし。皆様、胸を張って愛犬とベッドでイチャイチャしてくださいね!
そんな愛おしい犬と少しでも長く一緒にいられるように、私も色々と調べて実践しております。
愛犬を平均3年長生きさせるコツについても書いていますので、こちらもぜひお読みください。
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