ドイツの教育事情

ドイツで習い事をするならこの3つ - ドイツの子育て

2023年10月7日

日本人一家である我が家がドイツで子育てする中で、「小学校低学年のうちに習わせておいてよかった!」と思う、実際に役に立った習い事はズバリこれです。

水泳、公文(算数)、ピアノ

ドイツの学校に入学してから、この3つの習い事が本当に役立ったのです。

これらがなぜ良い結果となったのか、説明していきたいと思います。

あくまでも我が家の場合です!習い事をしなくてもドイツの学校を謳歌している子はたくさんいます。

水泳

ドイツの学校には基本的にプールが無いので、近所の公営プールで授業が行われます。小学校4年間(または6年間)のうち水泳の授業は半年間しかない学校がほとんど。

息子が入学した小学校では、3年生の前期に水泳の授業がありました。多くの家庭はそれまでに水泳教室へ子どもを通わせ、泳げるようにしておきます。

当時の私はそんなことを何も知らず「旅行先で溺れないように」と幼稚園から水泳教室へ通わせました。

3年生になる頃にはドイツの水泳パスのシルバーを取っていましたので、小学校の水泳の授業はのびのびと楽しめたようです。(その後、無事にゴールドを取得)

ドイツ国内共通である水泳パスの制度は、よくできているなぁと感心してしまいます。自分の身を守り、人を救助するための水泳。日本のクロールなどを習得しタイムを競うレッスンとは全く異なっています。

シュリットディトリッヒ・桃子さんの記事に詳しく書かれています。

うちの子たちが通った水泳教室は、最初のレッスンで足のつかない深さのプールに飛び込むところから始まったんですよ!驚いたのなんのって。もちろんトレーナーはプールの中でサポートしていましたが。

でも、溺れる子なんて1人もいなくて、皆犬かきをしながらキャッキャと楽しく泳ぎ回っていました。それを見て、なるほど生き延びるための水泳とはこのことかと感心したのを覚えています。

公文(算数)

実は日本で私も兄と一緒に公文へ通っていました。そのおかげか、兄妹で数学がずっと得意でした。だから子供達にも良いのではないかと思って通わせてみることにしたのです。

両親ともに日本人である息子と娘は、ドイツ語でドイツ人と並ぶことはできないかもしれません。でも数学はスタートラインが一緒。

数学だけでも得意な教科になったら、彼らの自信になるのではと考えました。これが予想を超えて大当たり。その理由は以下の通りです。

  • ドイツには九九がない → 公文で九九を覚えたおかげで計算が早くて正確になった
  • 計算の仕方が日本と違う → 公文でドイツ式の計算を教えてくれるから助かった(私は教えられない)
  • ドイツの算数のカリキュラムはカオス → 公文でフォローしてもらえて助かった

子供を見ていると、公文で分数くらいまでやっておくと授業で苦労しないようです。息子も娘も分数を終えたくらいで公文をやめました。

もちろん、もともと頭の良い子は必要ないかもしれません。でも、ドイツの算数は日本の教え方とずいぶん違うので、不安な方はやっておくと良いと思います。

が、当然ながら公文教室の先生によってレベルが全く違いますので教室選びは慎重に。

ちなみにベルリンで我が家がお世話になった教室はここです。

ピアノ

音楽は言葉の壁を超えますから。子供に動画などを見せてみて興味を持ったら習わせようと思っていました。で、まんまと「習いたい!」と言い出し、確か息子は6歳、娘は4歳からピアノ教室に通い始めました。

ドイツでは、楽器を弾けるとまあまあなステータスになり、校内のイベントで発表する機会ももらえます。親としては子供の自尊心をくすぐってもらえて大助かり。

実は、息子はピアノのおかげで救われたことがあります。

小学校低学年の頃、一部の女子から誕生日ケーキを捨てられるなどの意地悪をされていた時期がありました。

2年生の時だったか、息子が学校のイベントでそこそこの難易度の曲を演奏しました。するとその女子たちがいたく感動し、初めて彼女たちから好意的に話しかけられたのだそうです。その後、転校するまでずっと仲良く過ごすことができました。めでたしめでたし。

きっと「そんなことで」と思われる方もいらっしゃるでしょう。でも考えてみたらまだ7歳・8歳。どんなきっかけで価値観や人を見る目が変わるかわかりません。人は成長するのですね。

息子だけでなく娘もピアノのおかげで色々と救われています。とはいえ芸術分野は好き嫌いがはっきり分かれるので、うちの子たちには合っていたということでしょう。

まとめ

水泳にしろ算数にしろピアノにしろ、ドイツ語以外の得意なものを作っておいたのは大正解でした。

ドイツ育ちの子は、公文のメソッドが合わない子もいるみたいですが。

そもそもドイツで「塾」というと、学校の勉強についていけない頭の悪い子が通う、というイメージがあるそうです。

だから、自分の子が塾へ通ったり家庭教師を家に呼んだりしていても、周りには一切言わない親も多いです。

そういう人に「うちは KUMON 習わせてて、いい感じだよー」なんて言うとめっちゃ食いついてきます。(憎めない)

そんなわけで、手探り状態のドイツでの子育て、運よく習い事がヒットして子供の自己肯定感もそこそこ高く育っております。

息子は15歳になって日本へ逆留学するまで成長しました。初めて体験した日本の学校、いろいろとカルチャーショックもあったみたいです。

日独の教育に興味がある方はぜひこちらの記事もご覧ください。

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