ドイツの誕生日会

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ドイツ・子どもの誕生日会 "Kindergeburtstag" の徹底解説 - 準備編

ドイツでは、子供の誕生日会(Kindergeburtstag)はとても大切なイベントです。親が計画を立て、クラスメートや親しい友人を招待して、特別な一日を過ごします。

日本とは異なり、プレゼントのリクエストが一般的であったり、帰り際にミニプレゼントを渡したりと、独自の文化やルールがあります。

ドイツに来たばかりの頃、それらを知らずに色々と失敗しました…。

そんな経験も踏まえ、ここでは、ドイツで子供の誕生日会を【主催する場合】と【招かれた場合】の準備リストや注意点を詳しく解説します。

後日、別記事でベルリンのおすすめ誕生日会スポットも紹介します!

実は、私はドイツ式の派手な誕生日の祝い方がちょいと苦手です。

もう、家族だけでいいじゃん…って。しかしやたら誕生日会好きなドイツがそれを許してくれません。

幼稚園から小学校卒業くらいまでは、オーガナイズするのが本当に大変でした。が、子供が大きくなってくると、親はお金を出して場所を提供するだけになるので、ずいぶん楽になります。

同じく頭を悩ませている親御さんたちに、この記事がお役に立ちますように。


まず、我が家がドイツで初めて誕生日会に参加した時のことをお話しいたします。

あれは幼稚園に通いだして2ヶ月ほど経った頃のこと、娘のロッカーに招待状が入っていました。娘は当時2歳。え、ドイツって2歳の誕生日に他の2歳児を集めてパーティーするの??と衝撃を受けたのを覚えています。

誕生日会は5月のとても天気の良い日にライン川沿いの広い公園で行われました。

これはその時の写真です。

ドイツの誕生日会

パーティーの流れはこんな感じ

  1. 会場に着いたら主役の子にプレゼントを渡す(まだ開けない)
  2. ちょろっと遊ばせてから乾杯&食事
  3. ケーキ登場 & ろうそくを吹き消す
  4. 食べた後にプレゼントオープン
  5. 主催者のパパがキッズを遊ばせ、招かれた親は飲みながら会話を楽しむ
  6. 片付けを手伝い、帰り際に主催者から(子供に)ミニプレゼントを渡される

ポイント

プレゼントは最初に主役に渡し、ケーキを食べた後に主役が皆の前で開けていく、というスタイルが主流。

アウトドア用の大きなテーブルの上には手作りのケーキや簡単な料理が並び、素敵なパーティーでした。(同時に、私にはできない!とも)

では次に、誕生日会の準備について。


会場と参加者を決める

  • 子供の年齢に応じた会場を決める(自宅、公園、室内遊び場など)
  • 招待したい子供のリストを作成する
  • 親の連絡先が分かっている場合は、事前に「この日に誕生日会をやる予定だけど空いてる?」と直接コンタクトをとっておきます。(そして後日招待状も渡す)
  • おおよその人数を把握したら会場を予約する(いつまでに最終的な人数を報告すれば良いか確認しておくこと)

招待状(Einladungskarten)の準備

招待状に書くべき内容

  • 誕生日の子供の名前
  • 誕生日会の目的(例:「6歳の誕生日」)
  • 日付と時間(開始・終了)
  • 開催場所の住所
  • 親の連絡先(電話番号)
  • 持ち物や服装の注意点
  • 誕生日会の内容(室内/屋外、移動の有無など)

書き方がわからない場合は、以下のサイトを参考にしてみてください。

招待状の例文サイト

  • Einladungskarten.com – シンプルで使いやすい招待状の例文が掲載されています。
  • Familie.de – Einladungstexte – フォーマルなものからカジュアルなものまで、さまざまな招待文の例があります。
  • Kribbelbunt.de – 無料で印刷できる招待状のテンプレートが揃っています。

招待状を渡す

幼稚園の頃は、ロッカーに入れたり、親が見守る中、子供から子供へ手渡ししたり。

小学校になると学校で子供同士で手渡ししていました。

スマホを持つ年齢になると、子供同士WhatsAppなどでグループを作って人数確認から当日の詳細まで話を進めてくれるので、招待状を必要としなくなります。


親から参加・不参加のメッセージが届く

指定した締切日までに連絡が来そうにない場合は、早めにこちらから「カード受け取った?来てくれるかな?」という確認のメッセージを送りましょう。

そして、大抵は「招待ありがとう。喜んで参加します!で、誕生日プレゼントは何が良い?」と尋ねられます。

この、プレゼントのルールも衝撃でした!これに関しては後ほど詳しく書きます。


会場の最終予約と準備品リスト

  • 参加者の確定後、会場に連絡して最終人数を知らせる
  • 帰り際、ゲストに渡すミニプレゼントの準備
    (内容は小さなおもちゃ、風船や文房具、大袋から小分けしたお菓子など。重複して渡さないように、ゲストの名前を袋に書いておきます)
  • 会場によっては持ち込み用のケーキ、お皿やフォーク等、コップ、紙ナプキン
  • プレゼントを持ち帰るための大きめの袋

ミニプレゼントは、7年生くらいから自然消滅していきました。娘曰く、あれは小さい子の文化だとか。

実は選ぶのが大変だったので、消滅してくれてありがたいです。

ドイツにいると、マフィンやケーキを持ち運ぶ機会が増えますよね。色々なタイプを使ってみましたが、2段タイプのこのサイズが容量も大きく持ちやすいので重宝しています👇


断る場合

他の用事がある場合、もしくは行きたくない場合はサクッと断るのもドイツ流。

「招待してくれてありがとう。でも残念ながら他の用事があって参加できないの。良い誕生日になることを心から祈っています!」

ってな感じで断ります。仲が良い子の場合は、「せめて誕生日プレゼントを渡したいけど、何か欲しいものある?」と尋ねても良いでしょう。


参加する場合・プレゼントの希望を聞こう!

ドイツでは、誕生日プレゼントのリクエストをするのが一般的です。

招待状を受け取ったら、なるべく早めに招待へのお礼と参加の旨を伝え、「で、プレゼントは何がいい?」と必ず尋ねましょう。

すると、下記4パターンのうちのどれかを指定されます。

つまり自分が誕生日会を主催する側だった場合、「あなたの子供はどんなプレゼントを欲しがってる?」と聞かれたら、4パターンのどれかを指定することになります。

プレゼントの金額は、年齢や地域によってさまざまなので、同じ誕生日会に参加予定のママに相場を聞くのも良いと思います。

プレゼントを自らリクエストするストレートな文化ですから、相場を確認するのも全く問題ありません。


具体的な商品名を指定された場合

ラッキーですね!もちろん、指定された通りのものを準備しておきましょう。もし値段が安すぎると感じた場合は、小さなプレゼントを足すか、チョコレートやグミなどを添えて渡します。


Geschenkekorb(プレゼント用のカゴ) を指定された場合

これは、招待する側の子供がおもちゃ屋さんで自分の欲しいものをいくつか事前に選んでおき、それをカゴやリストにまとめるシステムです。

Geschenkekorb の準備があると言われたら、指定されたお店へ出向き、主役の子どもの名前が記載されたカゴの中からプレゼントを選びます。複数選んでもOK。

そのプレゼントをレジに持っていき、商品代を支払います。誕生日会までにラッピングし、当日渡します。

しかし、必ずしもそのカゴの中から選ばなくてはならないわけではありません。出遅れて、めぼしいものが残っていなければ他のものをプレゼントする時もあります。

Geschenkekorbはあくまでも選択肢の一つに過ぎません。

ただし、カゴ以外で買った商品のレシートを必ず保管してください!(理由はÜberraschungのところで説明してあります)

Geschenkekisteの仕組み

  1. 誕生日会を主催する側がおもちゃ屋さんに行き、Geschenkekiste をリクエストする(オンラインでリストを作れる場合も)
  2. 店側が準備したカゴに、本人が欲しい商品をどんどん入れる(親は相場を考慮して間引きする)
  3. 名前と誕生日会の日付を書いたカゴを店内の専用の棚に置いてもらう
  4. 主催者側がゲストに「このお店にカゴを置いています!」と通知
  5. ゲストがカゴの中からプレゼントを購入し、誕生日会で渡す

Überraschung(サプライズ) をリクエストされた場合

これが一番大変。頭を悩ませながら、主役が喜びそうなものを購入します。

重要ポイント

プレゼントの レシートを必ず取っておくこと!

プレゼントが被った場合、相手の親にレシートを渡して「別の商品に交換してもらって」と伝えることが一般的だからです。

本当にストレートで合理的な文化ですよね。誰も我慢することなく、子供が本当に欲しいものを手にできる点が魅力的です。


現金をリクエストされた場合

ドイツの誕生日会では、現金をリクエストされることが本当にあるんです!実際に何度も経験しました。

主役の子が何か値段の張る大きなプレゼントを切望している場合や、中学や高校生で旅行資金に充てるためだったり、理由はさまざま。

現金をリクエストされなくても、プレゼントを準備する時間がなかった場合に現金を封筒に入れて、チョコレートなどを添えて渡す場合もあります。(さすがに幼稚園時代はありませんでしたが。)

小学生以上になると、どんな理由であれ現金は喜びますね。そして年齢が上になればなるほど、プレゼントよりも現金をもらう率が上がっていきます。


ドイツで誕生日会を何度も経験して

子供が幼い頃は、誕生日会の開始から終わりまでずっと付き添う必要があるので、主催するにも招かれるにも、慣れない外国語で数時間も他の親たちと会話をするのが苦痛でした。

しかし小学生になると、子供だけで参加できるようになります。招待された場合は気が楽なのですが、主催する時は、ドイツの子達をうまくさばけるのか心配でした。が、うまく外注を利用してなんとか切り抜けてきたという感じです。

準備には本当に苦労しました。でも、子供がどのように現地の子供達と関わっているのかを確認することもできるので、やはりどんなに面倒でもやって良かったと毎回思うのです。

何より、誕生日会の後に子供が「楽しかった!」と喜ぶ姿を見ると、来年も頑張ろうとほだされてしまうのですよね。

もうすぐ15歳になる娘の誕生会は、今年は韓国系のカラオケボックスになる予定。楽しんでもらえますように。

さて、次回はおすすめの誕生日会スポットです。お楽しみに。


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