米国・新フードガイド第3部

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【全文翻訳・第3部】米国・新フードガイド|加工食品・砂糖・精製炭水化物を減らす

2026年2月12日

実は、新フードガイドの中でも、今回【第3部】の砂糖に触れている箇所が最も気に入っています。容赦なくぶった斬っているところが気持ち良いのです。

前回の第2部では、食事の土台となる考え方に触れられていました。たんぱく質を中心とした食事を摂ること、腸内環境への配慮、具体的な食品リストなど、「何を基準に食事を組み立てるのか」という軸が示されていました。

※この記事は「米国・新フードガイド2025–2030」全文翻訳シリーズの一部です。
第1部〜第4部を通して読むことで、全体像が分かる構成になっています。

この第3部では、逆に、普段の食事から何を減らすべきなのかが具体的に提示されていきます。それは、加工食品、添加糖、そして精製食品などを減らすこと。

しかし、実際の食品売り場には、紛らわしい表示の商品が多く並んでいます。そのため、体に良いと思って選んだ食品が、実はそうではなかった、ということもあります。

この回は、とても参考になる内容ですので、補足として日本での具体例を入れつつ仕上げました。では、新フードガイド、加工食品や砂糖について、読んでいきましょう。


控えるべき食品について(新フードガイド4・5ページ目の翻訳)

Limit Highly Processed Foods, Added Sugars, & Refined Carbohydrates(超加工食品・添加糖・精製炭水化物を制限する)

添加糖やナトリウム(塩分)を多く含む、塩辛い、または甘い高度に加工された包装食品、調理済み食品、すぐに食べられる食品(チップス、クッキー、キャンディなど)は避けることが推奨されています。

その代わりに、栄養密度の高い食品や、自宅で調理した食事を優先しましょう。外食の際にも、栄養密度の高い選択肢を選ぶことが勧められています。

人工香料、石油由来の着色料、人工保存料、低カロリーの非栄養性甘味料を含む食品や飲料は、制限するよう求められています。

炭酸飲料、果実飲料、エナジードリンクなどの砂糖入り飲料は避けるべきとされています。

添加糖や非栄養性甘味料は、健康的または栄養価の高い食事の一部として推奨される量は存在しないと明記されています。そのうえで、1回の食事に含まれる添加糖は、10gを超えないことが望まれます。

間食を選ぶ際の添加糖の上限は、FDAの「Healthy」表示基準に従うことが示されています。たとえば、穀類のスナック(クラッカーなど)は、全粒穀物相当量3/4オンスあたり添加糖5g以下、乳製品のスナック(ヨーグルトなど)は、2/3カップ相当量あたり添加糖2.5g以下とされています。

超加工食品の説明、具体的な商品例などをまとめました→【補足1】へ


Added Sugars(添加糖について)

添加糖の摂取源を見分けるためには、原材料表示に「sugar」や「syrup」という単語が含まれているもの、または「-ose」で終わる成分名に注目することが勧められています。

添加糖は、原材料表示の中でさまざまな名称で表記されることがあります。具体的には、高果糖コーンシロップ、アガベシロップ、コーンシロップ、米シロップ、果糖、ブドウ糖、デキストロース、スクロース、サトウキビ糖、ビート糖、タービナード糖、麦芽糖、乳糖、果汁濃縮物、はちみつ、糖蜜などが含まれます。

また、非栄養性甘味料の例として、アスパルテーム、スクラロース、サッカリン、キシリトール、アセスルファムKが挙げられています。

一方で、果物やプレーンな牛乳などに自然に含まれている糖分は、「添加糖」には含まれないことも明確にされています。

この添加等の表示について、日本の場合はどうなっているかをまとめました→【補足2】へ


Limit Alcoholic Beverages(アルコール飲料を制限する)

全体的な健康状態をより良くするために、アルコールの摂取量を減らすことが推奨されています。

妊娠中の女性、アルコール使用障害から回復中の人、飲酒量を自分でコントロールできない人、アルコールと相互作用する可能性のある薬を服用している人、またはそのような疾患を持つ人は、アルコールを完全に避けるべきであるとされています。

家族にアルコール依存症の既往がある人については、飲酒量や、それに伴う依存的な行動に特に注意を払う必要があると記されています。


Sodium(ナトリウム "塩分" について)

ナトリウムおよび電解質は、水分補給において不可欠な要素です。

14歳以上の一般的な人々については、1日あたりのナトリウム摂取量を2,300mg未満に抑えることが推奨されています。

身体活動量が非常に高い人については、発汗による損失を補うため、より多くのナトリウム摂取が必要となる場合があるとされています。

子どもの場合、年齢ごとの目安量は以下のとおりです。

  • 1〜3歳:1日1,200mg未満
  • 4〜8歳:1日1,500mg未満
  • 9〜13歳:1日1,800mg未満

ナトリウム含有量が高い高度に加工された食品は、避けるべきであると明記されています。

——翻訳ここまで——


【補足1】超加工食品について

超加工食品とは何か

「超加工食品」とは、食品を長期間保存しやすくしたり、味や食感を人工的に強めたりするために作られた食品を指します。家庭のキッチンでは再現できない工業的な工程や成分が使われている点が特徴です。

必ずしも避けるべきものではありませんが、「日常の主役」にしない、という距離感が求められます。

超加工食品の特徴

  • 原材料表示が非常に長い
  • 砂糖、塩、脂質が多く使われている。
  • 人工甘味料、人工香料、着色料、保存料などが含まれている
  • 食感や風味が人工的に強調されている
  • そのまま食べられる、または温めるだけで食べられる

たとえば、日本で一般的な出汁パックに含まれる「アミノ酸等」や「酵母エキス」は、天然素材そのものではなく、工業的に作られたうま味成分です。こうした成分で風味を補っている場合、超加工食品の考え方に近づきます。(私は健康のためというより、味覚を養うために、自分では選ばないようにしています。)


一般的な加工食品と超加工食品の違い

混同されがちですが、すべての加工食品が問題視されているわけではありません。

例えば、

  • 冷凍野菜
  • 無糖ヨーグルト
  • 豆腐
  • 味噌
  • 缶詰の魚(添加物が最小限のもの)

これらは原材料が比較的シンプルで、食品そのものの形や栄養が保たれています。

一方、超加工食品は、食品というより「食品の形をした工業製品」に近いと説明されることもあります。

一般的に、次のような食品は、超加工食品に分類されることが多いとされています。

  • スナック菓子
  • 菓子パン
  • 清涼飲料水、エナジードリンク
  • インスタント麺
  • 冷凍の調理済み食品
  • 甘いシリアル
  • 再構成された肉製品(加工ハム、ソーセージなど)

なぜ制限が求められているのか

今回の新フードガイドラインでは、超加工食品そのものを「禁止」していません。摂取を減らすことが繰り返し示されています。

理由として挙げられているのは、

  • 栄養密度が低くなりやすいこと
  • 添加糖やナトリウムを過剰に摂取しやすいこと
  • 食べ過ぎにつながりやすいこと

などです。

また、超加工食品が食生活の中心になると、自然な食品を食べる機会が減り、結果として栄養の偏りが生じやすくなる、という点も問題視されています。


ガイドラインの立場(重要)

ガイドラインが示しているのは、「完璧に避けること」ではありません。

高度に加工された食品を日常の中心にしないこと。その代わりに、栄養密度の高い食品や、家庭で調理した食事を優先すること。

この考え方が、文書全体を通して一貫しています。


【補足2】日本の場合:添加糖の表示はどう書かれている?

日本では、食品表示法に基づき、原材料名は「使用量の多い順」に表示されています。ただし、「添加糖」という言葉がそのまま使われることはほとんどなく、別の名称で記載されていることが一般的です。

アメリカのガイドラインで挙げられている「added sugars(添加糖)」に相当するものは、日本の食品表示では、次のような名称で表記されていることが多くあります。


日本の原材料表示でよく見られる添加糖の名称

  • 砂糖
  • 果糖
  • ぶどう糖(グルコース)
  • 果糖ぶどう糖液糖
  • ぶどう糖果糖液糖
  • 高果糖液糖
  • 水あめ
  • 異性化糖
  • 麦芽糖
  • 乳糖
  • 黒糖
  • 三温糖
  • はちみつ
  • メープルシロップ
  • 果汁濃縮還元(果汁濃縮物)

これらは、甘味料として後から加えられている糖であり、アメリカのガイドラインでいう「添加糖」に該当します。


日本では特に注意が必要な表示

日本の加工食品では、「砂糖」という単純な表記ではなく、

  • 果糖ぶどう糖液糖
  • ぶどう糖果糖液糖
  • 水あめ
  • 異性化糖

といった名称が使われることが非常に多く、清涼飲料水、乳飲料、菓子パン、ヨーグルト、調味料など、幅広い食品に含まれています。

また、「甘さ控えめ」「砂糖不使用」と書かれていても、果汁濃縮物や液糖が使われているケースもあるため、原材料表示を確認することが重要です。

日本におけるこうした表示ルールは、消費者よりも企業側に有利な仕組みになっていると感じても仕方ありません。

今回の新フードガイドは、こうした点に明確に踏み込んでいます。


添加糖に含まれないもの

アメリカのガイドラインと同様に、日本でも、

  • 果物そのものに含まれる糖分
  • 無糖の牛乳に自然に含まれる乳糖

これらは「添加糖」には含まれません。


日本の加糖ヨーグルトに例えると

ガイドラインでは、間食時に摂取する添加糖の目安として、

穀類のスナック(クラッカーなど)は、全粒穀物相当量3/4オンスあたり添加糖5g以下、乳製品のスナック(ヨーグルトなど)は、2/3カップ相当量あたり添加糖2.5g以下

とあります。

これを日本の規格で説明すると、

  • クラッカーの場合、添加糖は重量の約25%以下
  • ヨーグルト1個あたり、添加糖2.5g以下

ということになります。

参考までに、日本でよく売られている加糖ヨーグルトは、

  • 1個あたり 添加糖 8〜12g前後

日本で一般的な加糖ヨーグルトは、米国ガイドラインの基準と比べると、約3〜5倍の砂糖が加えられている計算になります。つまり、このガイドラインは市販品の多くが基準外になるレベルで、かなり厳しく、砂糖の過剰摂取を制限していることが分かります。


第3部の感想

いやあ、なかなかの内容でした。

ここまで具体的に、制限すべきドリンク、避けるべきドリンク、そして避けるべき添加糖の例を挙げて、政府が示してくるとは思っていませんでした。「なんとなく体に悪そう」という曖昧な話ではなく、具体的な食品名や成分名が並んでおり、とても分かりやすい内容だったと感じます。

特に印象的だったのは、添加糖について「推奨される量は存在しない」と、はっきり言い切っている点です。このあたりは、これまでの食事指針と比べても、かなり踏み込んだ表現だと言えるでしょう。

正直なところ、これだけ具体例を挙げていれば、加工食品業界が反発するのも、甘い飲料を主力とする大手企業が不満を示すのも、想像に難くありません。ずっと曖昧にされてきた部分をここまで明確に言葉にしている点は、高く評価されるべきではないでしょうか。

しかしながら、超加工食品そのものを頭ごなしに否定しているわけではなく、「日常の主役にしない」という、実践しやすい距離感が保たれています。

次の第4部が最終回となります。乳幼児から高齢者まで、各ステージに合わせた具体的な指針となっています。お楽しみに!


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