行ってきましたベルリン。引越しの下見に。土に近い生活をしたくて、一軒家を借りて犬を飼おうぜってノリノリになって前々からチェックしていた田舎を中心に、小学校やその周りの街並みなんかを見てきたんですけどね。
結論、
田舎は無理。
私たち、大事なことを忘れてました。日本も世界中も共通の、「田舎は保守的」であることが多いという事実。そしてベルリンは旧東ドイツに囲まれたほんの小さな一部が西ドイツだったという事実。さらに言うとここはフランスでもイタリアでもポルトガルでもなくドイツ。「保守」の意味がまた重い。
前回綴ったように、南西端には原子炉付きの核研究施設があることが分かったので、ベルリン北端にあるちいさくて治安の良さそうな金持ち村みたいなところへ行ってみたんです。いや、街並みは素晴らしいんですよ。小学校も綺麗だったし。
でも、日本人はおろかアジア人の生活臭が無い。家も立派なんだけど、なんか古臭いというか。本能が「馴染めない警報」を鳴らしまくってたので、ホテルへ帰ってから調べたらこんな分布図が出てきたのです。

私たちが回ったのはReinickendorfという地域の北部(上に突き出ている部分)ですが、見事に保守一色!!宿泊したホテル(南部)のフランス人オーナーと話しても、「北は保守的な人が多く、昔のノスタルジーを大事にしていて、どんなに生活が不便であっても新しいものを受け入れず生活を変えないことに誇りを持っている」と言っていました。まさに…
あと、このベルリンという人の出入りが激しい土地においてアジア人を一切見かけないのが、どれだけ特別な環境なのかがうかがえる。旧東ドイツ地区で育ってきたヨガの先生(美女)は、閉鎖的な雰囲気が嫌で大学進学を機に西ドイツ地区へ移ってきたと言っていたなぁ。そんなことを思い出しながら夫と
「…街中へ行こうか」
「そうだね、俺たち外国人だしね」
「そうだよね、外国人が住みやすい地域に住んだほうが不必要な苦労をしなくて済むよね」
「特に子供達がね」
「そうだよね」
という会話をしました。
地図右上のくすんだ赤色のPankow地区にあるPrenzlauer Bergは何度も遊びに行ったことがあり土地勘があるし子供が住みやすい街で興味津々なんだけど、良くも悪くも人が多すぎることと、日本語補習校まで電車or車で40分かかるのが難点。日々の生活を考えると、やはりCharlottenburg-Wilmersdorf 地区(オレンジ)が住みやすいんだろうなぁ。でも家賃が高めだよなぁ。
そんなこんなで振り出しに戻りました。そしてきっと集合住宅生活になります。ああ、庭よさようなら。犬飼うのもまだまだ先になりそう。
写真はホテルの庭。木がでかい!よく見ると根元にうちの子が立ってます。
こんな庭のある家に住みたかったのに。(それこそ無理)
—なんて諦めていたのに、結果として大きな庭のあるアパートメントに住めるようになったのは、また先の話。