ドイツで犬の学校へ入学しました。その6【緊急時の呼び戻し】

Friday 8 May, 2020

ドイツで犬の学校へ入学しました
どっちがボスかな。

※これは2018年秋頃の話です。
※現在は生食ですが、当時は市販のウェットフードを与えていました。

前回初めて、拾い食いし始めたところで呼び戻しに成功した私たち。すごいな、犬ってちゃんと練習すればそれに応えてくれるんだな、って家族で喜んでいました。が、この後わたしたち家族に、さらなる試練が与えられるのでした。

犬の学校シリーズ : 【その1】その2】その3】【その4】【その5】

リアの呼び戻しに成功し、浮かれながら散歩に繰り出す日々。この時はもう、ぶっちゃけ天狗でしたね私たち家族は。あっちゅーまに新しいことを覚えていくし、もしかしてリアって天才?いや、着々としつけをこなしていく私たちも天才なんじゃない?なんてニヤニヤしながら話しちゃっていましたから。ほんと、あの頃の自分に言えるもんなら言ってやりたい。そのアフォ面(ヅラ)できるのも、あと数日だよって。

ある日、腹ぺこのリアを公園へ連れ出し、リード無しで走らせていました。たまに呼び戻しては、いやあ、うちの子えらい。うちの子賢い。やっぱり私に似たんだわ、なんて悦に入りながら。

その時です。リアの近くをリスが走り抜けました。それに気づいたリアが、一目散に走り出し追いかけて行くではありませんか!
慌ててコマンドを出しても、全く振り向きもせず、ピューーーーッという効果音とともにあっという間に走り去り、広い広い公園でリアを見失ってしまいました。

大声で名前を呼んでも、コマンドを出しても、何をしても戻ってきません。必死で探し回りました。しばらくして、林の中の1本の木に登ろうとしながら上を向いて吠え続けるリアを発見。興奮して飛び跳ねまくるリアをなんとか捕まえてリードをつなぎ、引きずるようにして帰宅。もし、あのまま見つけられず戻ってこなかったらどうしていたのか、今思い出してもヒヤッとする出来事です。(ベルリンの森に野生のイノシシやキツネが住み着いていて、たまに散歩中の犬が襲われて大怪我をする時があります)

別の日には、野生のカモを追いかけて池へ飛び込み、緑に濁った池を優雅に泳ぎ回ると言う事件がありました。勘弁して下さい…。

あかん、私たちは拾い食いには勝ったけど、野生動物に負けとる。このままじゃ公園でうかうかリードを外すことなんて出来へん。どうしたらええのん?ドラえもーん!!ってことで、いつものようにトレーナーのステファンに泣きついたのでした。

というわけで、ステファンから教えてもらった、危険な場面などで早急に呼び戻したい時の特別な訓練をご紹介。

☝︎緊急時の呼び戻し

①まず、「緊急時の呼び出しのみに使う」大好きなおやつを一種類決める。できれば一口では食べ切れない大きさのものが良い。(私たちは、馬の肺を乾燥させた20cmくらいの長さのおやつを準備しました)

②キーワードを決める。通常の呼び戻し時の「komm」(来い)とは違う、特別な言葉。私たちは「コラ」にしました。

③「komm」の練習の時のように、犬におやつの匂いを嗅がせたあと人間が二手に分かれ、片方が犬と一緒にリードを持ち待機。

④別の人が①のおやつを手に持って、最初は10m弱の距離を開けて立ち、思いっきり②のキーワードを叫ぶ。2回ほど思いきり叫ぶ。思い切り!

⑤犬が来たら、褒めながらすぐにおやつを与える。

※注意 この練習は多くても1日2回まで。毎日やってはいけない。

この、毎日やってはいけないっていうのは、犬の方で慣れてはいけないってことだと思います。これを逃したら、次はいつ食べられるかわからない!という特別感が、彼らにとっての優先順位を上げるのでは。

練習しました私たち。言いつけを守り、1日に1〜2回。週に3回くらい。で、どうなったかというと

完璧に戻ってくるようになりました!!!!

この奥の手があると、本当に助かるのです。この時にしか食べられない特別なおやつを目掛けて慌てて戻ってきます。この緊急時の呼び戻しは、うちのリアみたいにピチピチしている好奇心旺盛な子には絶対に教えた方が良いと思いました。ありがとうステファン!

ただ、毎日のようにリスやカモを見かける季節は、「コラー!!」と呼び出されることに犬の方も慣れちゃって、戻ってこなくなることもあります。なので、リスやカモを見かけるエリアを歩くときはリードをつけたまま、おやつを片手に飼い主にぴったりついて歩く練習をするようにしました。

そんなわけで、犬の学校シリーズは一旦ここで終了します。なぜかと言いますと、2018年のこの当時ベルリンは冬になり、あまりにも寒すぎて外での訓練を続けるのは無理だと判断したからです。今は自分たちでしつけ を続行しています。

このシリーズを自分で読み返して思ったのは、しつけのノウハウを学ぶ以前に、【その3】で書いたように、まずは自分がボスとして主従関係をはっきりさせないかぎり、どんなにテクニックを駆使したところで犬になめられておしまいってことですね。

で、私たち家族とリアはどうかと言いますと…皆でリアを構いすぎて撫でくりまわしすぎて、最近彼女は再びクイーンに返り咲いてしまいました。なんてこった。なので子供と話し合い、リアの要求には頑として応じない作戦を実行中であります。向こうから近づいてきた時は無視。こちらから呼んで、それに応じた時は褒めながら適度に撫でる。私たち人間側は、無表情を装いつつ小さな声で「見て!この子可愛すぎる!! (*´д`*)ハァハァ」とこっそり悶える技が上達しました。ああリアたん…本当はもふもふを堪能して撫でくり回したいのよぉ…。

2歳半になったリア。ボスの座の争奪戦はまだまだ続きそうです…。